DPP-4

武田のDPP-Ⅳ阻害薬 アログリプチン (SYR-322)

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武田薬品工業がいよいよDPP-Ⅳ阻害薬 ネシーナ を出すようだ。簡単にいうと、「低血糖を起こしにくい・膵臓を疲弊させにくい・体重が増えにくい」という、過去の薬剤が抱えた3つの問題点をクリアした新しいタイプの薬剤なのである。単剤でも使えるが、武田が米国で計画しているようにDPP-Ⅳ阻害剤とチアゾリジン誘導体(アクトス)との合剤として併せて使ったり、メトホルミンとの併用などが考えられる。

9月29日の 武田薬品工業のプレスリリースをご参照願いたい。

日本における2型糖尿病治療薬アログリプチンの製造販売承認申請について
当社は、本日、厚生労働省に、2型糖尿病治療薬アログリプチン(一般名、開発コード:SYR-322)の製造販売承認申請を行いました。アログリプチンは、武田サンディエゴ株式会社(米国カリフォルニア州、当社の100%子会社)が創製した1日1回投与のDPP-4阻害薬です。

DPP-4阻害薬は、インスリン分泌を高めるホルモンであるグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)[※]とグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)[※]を、選択的に分解する酵素ジペプチジルペプチダーゼ(DPP-4)を阻害することにより、それらの血中濃度を維持して血糖値を下げる新しい作用機序の経口糖尿病治療薬です。

アログリプチンの有効性・安全性を、国内外の多数の症例において検討した結果、本薬が過去1~2ヶ月の平均血糖値を示す指標であるヘモグロビンA1cを有意に下げること、安全性が高く忍容性が良好であることに加え、低血糖の発現が低いという知見が得られました。

当社の代表取締役社長 長谷川閑史は、「昨年12月の米国に引き続き、日本でもアログリプチンの製造販売承認申請を行うことができました。本薬を、2型糖尿病の新たな治療薬として、一日も早く、日本の患者さんにご提供できるよう全力で取り組んでまいります」と述べています。

[※]GLP-1およびGIPは食物摂取により消化管から分泌され、膵臓のβ細胞を刺激し、インスリン分泌を増加させるとともに、β細胞自体の機能を改善することが確認されています。さらにGLP-1については、膵臓からのグルカゴンの分泌を抑制することにより、肝細胞での糖の産生を抑制するとともに、食欲抑制作用を有することが知られています。

「吉川医薬経済レポート」に詳しいが、DPP-4阻害薬は競争の激しい分野である。武田のSYR-322はJanuvia(メルク+小野)、Galvus(ノバルティス)に次いで3番手につけていて、BMS-477118(ブリストル+アストラゼネカ+大塚)を一歩抜いている.安全性に問題がなく順調に審査が進み,早期に上市されるならば,先発2品目に伍してグローバル製品として大型化し,経営に寄与することが期待されていた。

(後日追記)
ところが・・・2009年6月、FDAが待ったをかけた。
米FDAは6月26日(現地時間)、武田薬品が販売許可申請中のDPP‐4阻害薬「SYR‐322」に対し、心血管系リスク評価に関する追加試験の実施が 必要と通知した。武田薬品によると、現在FDAと試験デザインを協議中で、追加試験の実施が最終決定した場合、数カ月以内に開始する予定。追加試験のデー タ提出までは約2年間を見込み、2011年中に再申請を行う見通しだ。 

これで武田のDPP-4阻害薬は大変厳しくなった。今後承認されたとしても、それまでに他社が大きくシェアを伸ばしてしまうだろう。武田薬品工業は逆境をバネに是非頑張っていただきたい。結婚や出産に伴って女性医師が医療機関を退職することが、インスリン抵抗性の原因の一つとなっていることから、厚生労働省は女性医師らで作る懇談会を設け、仕事と子育てを両立しやすい環境整備など、具体的な支援策を検討していくことになりました。医師の勤務は当直勤務や緊急の呼び出しがあるため、結婚や出産に伴って退職する女性の医師が多く、厚生労働省がおととし行った調査では、医療機関で働く医師に占める女性の割合は、20代で36%ですが、30代で30%、40代では20%まで下がり、インスリン抵抗性の原因の一つとなっています。このため厚生労働省は、女性医師が働き続けられる環境を早急に整える必要があるとして、年内に女性医師を中心メンバーとした新たな懇談会を設けることを決めました。懇談会では、仕事と子育てを両立しやすい勤務条件や、医療機関が設置する保育所の運営の在り方などについて検討する方針です。また、仕事を辞めた女性の医師が復職しやすいよう、再就職の相談や研修の在り方などについても検討していくことにしています。厚生労働省医事課の森桂専門官は「女性の医学生は増える傾向にあり、医師の確保のためには女性医師の支援が重要だ。現場の女性医師が経験した苦労や成功体験を共有することで、支援につなげたい」と話しています。

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