糖尿病内科

糖尿病と新型インフルエンザ

22/06/2009

糖尿病と新型インフルエンザ

infection

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新型インフルエンザは多くの方が免疫を持っていないため、季節性のインフルエンザに比べて感染が拡大しやすくなっていますが、糖尿病そのものが状態を悪化させるわけではなく、血糖管理がきちんと行われている人は一般の人が新型インフルエンザにかかる場合と大きな差はありません。新型インフルエンザの感染経路は通常のインフルエンザと同様で、咳やくしゃみとともに放出されたウイルスを吸い込むことによっておこる飛沫感染と、 ウイルスが付着したものをふれた後に目、鼻、口などに触れることで、粘膜・結膜などを通じて感染する接触感染がありますウイルス感染を予防のためには、手洗い・うがいをしっかりすることが大切です。手洗いは、外出後だけではなく、可能な限り、頻回に行いましょう。石けんを使って最低15秒以上行い、洗った後は清潔なタオル等で水を十分に拭き取りましょう。また、ウイルスが粘膜を通して感染するため、極力鼻や口などを触らないようにしましょう。

マスクは、咳やくしゃみによる飛沫及びそれらに含まれるウイルス等病原体の飛散を防ぐ効果が高いとされています。咳やくしゃみ等の症状のある人は積極的にマスクをつけましょう。
一方で、予防用にマスクを着用するのは、混み合った場所、特に屋内や乗り物など換気が不十分な場所では一つの感染予防策と考えられますが、屋外などでは、相当混み合っていない限り着用する効果はあまり認められていません。咳や発熱などの症状のある人に近づかない、人混みの多い場所に行かない、手指を清潔に保つといった感染予防策を優先して行いましょう。
38以上の発熱があり、咳や咽頭痛等の急性呼吸器症状を伴う場合にはインフルエンザに感染している可能性があります。医療機関への受診をお勧めします。

糖尿病だが無治療の方、血糖コントロールの悪い方、腎不全や心不全などの重い合併症を持つ方は注意が必要です。このような方はインフルエンザ感染が重症化しやすく、また感染によって食事が摂れなくなって内服薬やインスリンを中止してしまうことでさらなる血糖の悪化を招き、感染も悪化する悪循環に陥りやすくなります。このような方にインフルエンザの症状が疑われた場合には注意が必要です。重症化する前に医療機関を受診することをお勧めします。

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