インスリン

2型糖尿病においては強化療法が心筋梗塞発症を顕著に減少させる

18/11/2009

2型糖尿病においては強化療法が心筋梗塞発症を顕著に減少させる

糖尿病

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EASD2009で発表になった強化インスリン療法のエビデンスである。一般に食後高血糖(厳密には血糖の変動幅の大きさ)が心血管リスクにつながるとされているが、強化インスリン療法によって心筋梗塞発症を抑制することが改めて実証された形だ。私自身、心血管イベントの既往のある患者には厳格な血糖コントロールを(特に食後高血糖の是正を)心がけているが、それを後押しするものだ。ただし、厳格な血糖コントロールを行えば低血糖をきたす可能性は高くなる。この試験は「低血糖が心血管死亡率の増加につながる」ことも指摘しており、低血糖を防ぎつつ厳格にコントロールを行うための投薬の丁寧な調整の必要性が改めて浮き彫りになった。

「2型糖尿病患者では、強化療法が心筋梗塞発症を顕著に減少させた。その一方で、脳卒中および心血管死亡率には影響しなかった」とした。また、「強化療法により引き起こされた低血糖症は、心血管死亡率の増加に関連する可能性がある」と指摘した。

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