糖尿病内科

アベノミクス戦略特区 外国人医師の診察特区

投稿日:

我が国でもTPPに備えた準備でしょうか、「アベノミクス戦略特区」を設置する動きがあります。東京都に外国人医師を受け入れ、英語で対応できる救急車や薬剤師などを置ける特区を設けるようです。外国の医師免許を持つ医師が日本国内で医療行為をする場合、日本の医師国家資格取得が義務づけられています(医師法第17条)。外国人医師の診療特区に限ってこれを撤廃するつもりだと思われます。

他にどんな手段があるでしょうか。
考えられるのは、「外国人臨床修練制度」です。
外国人臨床修練制度は日本において診療を伴う研修を希望する外国人医師(歯科医師含む)者に対し、厚生労働省の審査を受けたうえで、厚生労働大臣の許可を得て、日本で2年間の医療行為(処方せんの交付を除く)が認められる制度です。ただし、下に示すようにあくまで日本人の指導医の元に研修医として診療を行えるという形なので優秀な外国人は嫌がるかも知れません。日本語の能力が問われるのも問題です。よって、これを突破口にするのは非現実的と思われます。

【制約条件】
厚生労働大臣の指定した病院(臨床修練指定病院)での勤務において、臨床修練指導医の実地の指導下においてのみ医療行為が可能である。

【臨床経験】
医師資格を取得後、3年以上の臨床経験があること。

【コミュニケーション】
臨床修練を行うのに支障のない日本語又は、英語を理解しコミュニケーションを取る事ができること。
※以下のいずれかの条件をクリアすること。

日本語検定2級以上
TOEFL510点以上
TOEIC615点以上

【医師免許】
本国で西洋医学の医師免許を所持していること。

【医学教育の履修について】
医学大学において5年以上の一貫した西洋医学を履修していること。

【東京】外国人医師の診察特区、都や医療機関歓迎
日経新聞 2013/4/18

 政府が東京都に外国人医師が国内で一定の診察をできるようにすることなどを柱とした特区制度を創設する方向で検討に入ったことを受け、都や医療機関から歓迎する声が相次いだ。都は外国人が暮らしやすい環境が整えば海外企業の誘致が進むと見る。民間の医療機関からも言語の壁に悩む外国人が通える病院が増えることに期待する見方が出ている。
 都は国の国際戦略総合特区に指定され、外国企業の誘致を図る「アジアヘッドクォーター特区」を推進している。政府は新たに議論する特区で外国人医師の受け入れや、英語で対応できる救急車や薬剤師も増やす方針。都の担当部局は「現行の特区を活用し、東京に進出する企業の社員が母国と同水準の医療を受けられる環境を整えたいが、国が検討する特区と方向が合えば東京の国際競争力の向上につながる」と期待する。
 現在、外国語で受診できる医療機関は都内で約350施設。国際病院評価機構(JCI)の認証を受けた国際基準の病院はNTT東日本関東病院、聖路加国際病院の2カ所でシンガポールやソウルなど海外の主要都市に比べ少ない。
 NTT東日本関東病院では月平均で約400人の外国人患者が受診し、増加傾向にあるという。英語を話せるコーディネーターを配置し、症状の微妙なニュアンスの聞き取りやインフォームドコンセント(十分な説明と同意)に努める。
 落合慈之院長は「病気になっても言葉が通じず病院探しに苦労する外国人のためになる特区は歓迎だ」と話す。外国人医師の受け入れが進めば、「アジアには日本で医療を学びたい医師も多く、人材交流により医療水準の向上につながる面もある」と指摘する。

外国人医師の診療許可の問題点をひとつ指摘しておきます。外国人医師の診療許可は外国人のモグリの医者を跋扈させるリスクもあります。現に、日本の医師国家試験を偽造した外国人が逮捕されています。こうした悪人と対峙せざるを得ず、国民をニセ医者の嘘の診療から守る手間をかけねばならないわけです。代償は小さくありません。よく考えてから対応すべきでしょう。

-糖尿病内科

Copyright© 船橋糖尿病クリニックブログ , 2018 All Rights Reserved.