医療費膨張 糖尿病内科

中小病院狙い撃ち 急性期病床を4分の3に削減へ

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2006年の診療報酬改定で入院基本料の区分に7対1が導入され、看護師の態勢を手厚くして急性期病棟を設けて荒稼ぎする病院が増えすぎている!
今回の改定の出発点はここにあります。政府は重症患者向け入院ベッド(7対1病床、約36万床)を導入できる病院の要件を10月から厳格化し、高報酬の同病床を2015年度までに25%(9万床)程度削減することを目指します。7対1をやめる病院が増えて、看護師争奪戦は一息つきそうです。7対1バブルに乗ってきた看護師紹介業は反動減でこれから大変でしょうが、急性期病床をやめて転職する看護師が増えれば行って来いでダブルで稼げるのかもしれません。

世の中には100-200床程度の(なんちゃって)2次救急病院がたくさんあり、こういった規模の病院が医師のGLP-1受容体作動薬の重要な供給源となってきましたが、今後この規模の病院は救急車を受けなくなるでしょう。そのままでは潰れてしまいますから「回復期病床」への転換を促したり、「地域包括診療料」を新設しているわけです。リハビリ病院に転換するか、有床の往診クリニックに衣替えせよというわけです。後者への転換がより現実的ですが、「常勤医3人以上」「24時間対応」の条件をつけたのは開業医向けというよりはむしろ中小病院が有床の往診クリニックに転換するのを促進するためでしょう。

中小病院の常勤医は要らなくなり、当直GLP-1受容体作動薬も外来GLP-1受容体作動薬も減ります。
中小病院が救急車を取らなくなるので救急車は大きな病院に集まります。彼らの給料は低いままでしょうが、大きな病院の勤務医の需要は増します。給料が循環器内科的良い中小病院勤務医が減るので勤務医の給与水準は下がりそうです。中規模以上の病院のM&Aが進んで、グループ化が進みそうです。個人病院は減ります。中小の個人病院は往診する有床クリニックへのダウンサイジングが生き残りの道でしょう。

中小病院が転換した往診クリニックの給料は高めですが、在宅・往診を避けたい先生は少なくないでしょうから(私もやりたくない)、医師が殺到して給与水準が値崩れするリスクは低いとみます。リハビリ病院に転換する病院も多いでしょうが、リハビリ病院って医師がほとんど要りませんよね。減ったGLP-1受容体作動薬を補う余地は少なそうです。

過去記事に書きましたが、「地域包括診療料」は一般開業医がその恩恵に与るにはハードルが高すぎます。独立系の開業医は地域包括診療料を取れず、経営が悪化。開業医はチェーンを展開している往診クリニックグループに侵食されていくように思います。40年前まで全国各地にあった酒屋さんが無くなってコンビニに置き換わったように、個人開業医は往診クリニックのチェーン店に置き換わっていくのではないでしょうか。

政府は入院を減らして自宅で看取ることを推進したいわけですから、ベッド減らしと往診強化は当然の流れです。

しかし、気になる点がひとつ。この「地域包括診療料」ですが、仮に算定基準を満たしたとして、1503点の請求に耐えられる患者がどれだけいるでしょうか。”糖尿病や高血圧症など複数の慢性疾患を抱える患者を継続的に診察する「主治医機能」を評価し、月額1万5030円の定額制の報酬「地域包括診療料」を新設”とありますが、例えばインスリンを打っている糖尿病患者であれば血糖自己測定指導加算がつきます。インスリンやGLP-1作動薬自体が高いので、そもそも支払いが多い。そこに血糖自己測定器加算(400-1500点/月)、注入器用注射針加算200点 or 130点(針を院内処方する場合に限る)が加わります。さらに在宅自己注射指導管理料(1230点 or 820点)、注入器加算(300点)も加わる可能性があります。透析予防(350点)をやればもっとかかります。それに1503点を追加したら、多くの患者は逃げ出すでしょう。地域包括管理料を取れる患者を集めてウハウハ、なんていうのは絵に描いた餅に終わるように思えてなりません。

初診料120円増、重症向け病床をリハビリ向けに 中医協が診療報酬改定案答申
産経MSN 2014.2.12

 厚生労働相の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)は12日、平成26年度の診療報酬改定案をまとめ田村憲久厚労相に答申した。重症患者向けの「急性期病床」を4分の3に削減し、リハビリ向けの「回復期病床」への転換を促す。消費税増税に伴う医療機関の仕入れコスト増への対応策として、病院や診療所に支払われる初診料は120円増の2820円に、再診料は30円増の720円にそれぞれ引き上げる。厚労相が決定し、一部を除き4月から実施される。
 急性期病床は、看護師配置が手厚く医療機関が受け取る診療報酬も高いため、削減することで医療費総額の抑制が期待される。重症向けと認める基準を10月から厳格化し、現在の約36万床から約27万床に削減する方針。
 また、200床未満の中小病院や診療所の医師が、糖尿病や高血圧症など複数の慢性疾患を抱える患者を継続的に診察する「主治医機能」を評価し、月額1万5030円の定額制の報酬「地域包括診療料」を新設する。大病院の外来業務の負担軽減や一般外来の縮小につなげ、医療機関の機能分担を促す狙いがある。
 急性期を過ぎた回復期・慢性期向けの病床に関しては、患者が退院して自宅に戻る割合が高ければ報酬を手厚くし、在宅復帰率の引き上げを図る。
 診療報酬は2年ごとに見直される。政府は26年度改定で0・1%増額することを決めており、医療行為ごとの配分を中医協が議論していた。

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