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4月からDPC病院の3?以内再?院ルールを7?以内へ。正直キツイ。

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4月からDPC3病院の再入院制限が厳しくなります。現在、退院後3日間は空けねばならなくなっていますが、これを7?間空けねばならないように?直されます。正直、これをやられると相当きついです。

「割高な入院費を得ようと、病院が患者に入院・退院を短期間に繰り返させる事例が多発しているためだ。」とありますが、一部にはそういう悪い病院もあるでしょう。しかしながら、大抵の病院はそんなことは考えていません。体調不良でまず内科に入院となり、精査の結果癌でオペが必要になったようなケース。患者や家族の心情としては内科から外科に転科してそのままオペが有難いでしょう。しかし、DPC病院でそれをやると(内科病名で入院継続となりオペまでしてしまうと完全に持ち出しのため)大赤字です。そのためやむなく3日間は自宅療養していただく。4日後に外科に再入院。患者や家族の心理的物理的負担は大きいですね。勿論、緊急オペ例は除きます。待機手術が可能な症例はなるべくこのようなお願いをせざるを得なくなっています。4月からはこれが7日間に伸びます。

「3日間なら自宅で頑張れるけど、7日間は無理。」
という患者家族は少なくないでしょう。自宅退院困難例が増えそうです。かといって都合よく預かってくれる療養型なんてそうそう無い。医療費は非常に高額だがいつでも取ってくれるスカベンジャー病院なら喜んで取ってくれるでしょうが、誰でも払えるような医療費ではありません。せっかく話をつけても、
「うちでは、とても・・」
と言われてしまうことが多いです。スカベンジャー病院に預けられるのは生保の患者だけです。こういうことで頭を悩ませることが増えそうです。

「患者負担を抑えながら、膨らみ続ける医療費に歯止めをかけ、病院から在宅医療への移行を進める。」
といいますが、患者負担を抑える=医療給付をケチるということを言い換えただけです。特に「病院から在宅医療への移行を進める。」というのには首を傾げざるを得ません。4月からこれだけ在宅医療への給付を削ってくるのですから。

こうなってくると、我が国においてもアメリカ型の病院門前ホテルが出来る時代が来そうですね。大学病院の門前、基幹病院の門前には間違いなくできるでしょう。アメリカの病院の入院費は非常に高額のため、周術期であっても入院期間は我が国比べて驚くほど低いです。日帰りオペがすごく多いし、それ以外のオペでも驚くほど入院期間が短い。何も、アメリカ人が日本人より屈強だからではありません。長々と入院したら破産するからです。病院の前にある患者用ホテルに宿泊して、病院に通って処置を受けるのです。でもこれは「在宅医療」とはいいませんよね。

7日間の自宅療養をお願いする我々の悩みも増えますが、矢面に立たされるMSWはもっときつい。うつ病になるMSWが激増しそうです。今からブルーです。

再入院、病院の乱用防止  定額払い、基準厳しく 厚労省、医療費膨張に歯止め
日経新聞 2014/3/26

 厚生労働省は4月から入院医療のルールを見直す。割高な入院費を得ようと、病院が患者に入院・退院を短期間に繰り返させる事例が多発しているためだ。再入院までの期間を長くしたり、受け入れ可能な症状を絞り込んだりして再入院を認める基準を厳しくする。患者負担を抑えながら、膨らみ続ける医療費に歯止めをかけ、病院から在宅医療への移行を進める。(解説政治面に)
 医療費は年40兆円近くあり、高齢化の進展に伴って1兆円規模で毎年膨らんでいる。入院費は全体の4割の15兆円。定額払いだけで4兆円程度に上っており、今回の見直しで数百億円の費用が抑制できるとみている。
 新ルールは診療報酬改定にあわせて実施。入院費の定額払い制度を利用する医療機関が対象だ。定額払いは2003年の導入後、全国に7500ある一般病院のうち1600近くに広がった。
 定額払いは手術料など出来高払いの部分を除き、入院直後の料金が高く、期間が長くなると安くなる。例えば肺炎で入院した場合、7日までは1日あたり2万7800円、14日までは2万円強、30日までは1万7千円台と下がっていく。
 ところが今のルールでは、退院から3日を超えると、入院直後の料金からやり直すことになる。
 厚労省調査によると、一時退院後1~3日以内に再入院したケースは年3万件。4日後の再入院は2万件、5日後は3万5千件と大幅に増える。入院初期の高い料金を目当てに患者を一時的に帰宅させ、再入院させる傾向が否めない。ルール見直しは、知らず知らずのうちに高い入院費を払っていた患者にとって費用負担が減る利点がある。
 新ルールでは再入院を認める基準を厳格化し、まず再入院までの期間を最低7日間空ける。7日に満たない場合、それ以前の入院が続いているとみなし、料金請求の仕切り直しを認めない。
 症状も絞り込む。現行ルールを使い、最初に患者を受け入れた症状と異なる症状にして再入院を繰り返す医療機関があるためだ。これまでは500超の症状で再入院を認めてきたが、18分野に絞り、病院による意図的な病名の書き換えを防ぐ。
 再入院が難しくなることで長期入院が本当に必要な患者までが排除される懸念も残る。厚労省は病院から在宅への医療体制のシフトを進めているが、在宅医療サービスを充実させる政策のバランスが問われている。

▼入院費の定額払い 1日あたりの医療費を定額にする制度で、包括払いとも呼ぶ。入院基本料や検査、注射などにかかった費用をひとまとめにして計算し、入院期間の長さに応じて料金を定額にする。患者の症状に応じて約2800の料金体系がある。入院が長引けば定額料金が原則として下がり、病院の収入は減っていく仕組み。
 手術や麻酔など医師による処置は定額ではなく、従来の出来高払いになる。

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長期入院是正に照準 在宅医療の受け皿欠かせず
日経新聞 2014/3/26

 厚生労働省が再入院ルールの厳格化に乗り出すのは、病院中心から在宅中心の医療提供体制へのシフトを進める一環だ。入退院を繰り返し、患者が長期間、同じ病院にとどまる傾向を是正し、膨らむ医療費に歯止めをかける。医療機関への過剰な受け入れを減らすことと同時並行で、受け皿となる在宅医療の環境を整えることが必要だ。
 厚労省は2015年以降、平均在院日数を減らし公費4000億円超を捻出する目標を立てる。再入院ルールを厳しくするのは、病院側の意図的な制度乱用を防ぐと同時に、症状が重く長期入院がどうしても必要な患者に絞るためでもある。
 患者は症状が軽いとみなされれば入院を続けたくても続けられない。病院の受け入れ体制の見直しと連動した在宅医療の環境整備は欠かせない。4月から適用する14年度の診療報酬改定には「かかりつけ医(主治医)」を増やす方策も盛り込んでいる。身近な診療所や中小病院の医師が必要時に患者宅を訪れる仕組み。報酬を手厚くした。
 大病院頼みをできる限り減らし、本当に必要なときだけに入院を指示する役割がかかりつけ医には求められるが、どんな病気でも診察できる総合的な能力が必要だ。かかりつけ医が役割を十分に発揮し、病院医療と在宅医療のバランスをとれるかどうかがカギを握る。団塊の世代が75歳以上になり、医療の需要がさらに増える25年まで、さほど時間はない。

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