持続血糖モニタリング(CGM)

持続血糖モニタリング(CGM)

持続血糖モニタリング

しもやま内科では持続血糖モニタリング(continuous glucose monitoring: CGM)を外来(日帰り)で導入でき、ご自身の血糖値の変化を詳しく知ることが可能です。

血糖値の測定は指先から一滴の血液を出して、その時の血糖値をみて薬やインスリンの調整を行うことが一般的でした。近年は持続血糖モニタリング(CGM)という血糖値の流れをグラフで経時的に見ることができるようになっています。

CGMのしくみ

CGMで見ているのは血糖値ではなく、間質液の糖濃度

CGMの血糖値は厳密な意味では血糖値ではありません。「間質液中の糖濃度」は、間質液中に含まれるブドウ糖(グルコース)の濃度のことです。CGMでは腹部などの皮下組織に専用のセンサーを装着して間質液の糖濃度を持続的に測定し、血糖値に換算した値を記録します。この値は血糖値とよく相関することが確認されているため、血糖値変動をプロファイリングするものとして利用しているのです。

血糖値と間質液中の糖濃度の違い

間質液とは細胞と細胞の間に存在する液体のことです。組織液・細胞間液・細胞間リンパ液とも呼ばれます。ブドウ糖は血管を通って体中に運ばれ、体の末端で毛細血管から間質液、間質液から個々の細胞へと運ばれ、利用されます。

  • 間質液中の糖濃度の変化は、血糖値の変化より遅れる(約5〜10分のタイムラグがあると言われています。)
  • 間質液中の糖濃度は、血糖値とまったく同じ値にはなりません。
  • CGMはセンサーを数日〜2週間程度、皮下に刺したまま測定するため、測定結果が異物(センサー)に対する生体反応の影響を受けることがあります。
  • 血糖値と間質液の糖濃度の違い

    CGMの有用性

    CGMにより、5分ごとに糖濃度を記録し、昼夜を問わず1日を通しての高血糖、低血糖などの変動パターンを知ることができます。各患者の血糖プロファイルに対する理解を深め、より適切で安全な糖尿病治療を行うための情報を得ることができます。

    食前の血糖値は良いのになかなかHbA1cが下がらない、実は食後にとても血糖値が上昇していたことがCGMでわかることもあります。夜間睡眠中に血糖値が上がっていたり、逆に低血糖になっていたことに気づいていなかったり、経時的な血糖値の流れを把握することは、糖尿病の安全管理、治療について重要な役割を担うようになっています。持続血糖モニタリング(CGM)にご興味のある患者さんは是非、しもやま内科にご相談ください。

    13/03/2019