市場拡大再算定

市場拡大再算定で アクトス大打撃

14/03/2010

糖尿病薬の市場拡大再算定

ピオグリタゾン

ピオグリタゾン

市場拡大再算定によって武田のアクトスが14.2%の薬価下げを余儀なくされる。

「市場拡大再算定制度」は、ある医薬品の売上げが、「当初の想定の2倍以上」、かつ「年間150億円超」、そして「類似薬効比較方式」で薬価が決められたものについては、効能追加という比較対照薬との類似性が損なわれたときに初めて使われる。

「当初薬価設定時の前提条件が損なわれ」、かつ「それが保険財政に多大な影響を及ぼす」場合に適用されることになっているのだが、売れている薬剤を罰する制度ではないかと思えてしまう。武田薬品工業のアクトスは糖尿病薬で売上1位で市場で高く評価されているのだが、これが「保険財政に多大な影響を及ぼす」からといって薬価を引き下げるというのはいかがなものか。税金は取れる所から取る、累進課税と同じ発想である。

患者さんには有難い話であるが、こんなやり方ではわが国の製薬企業において画期的な新薬を創出する意欲が削がれてしまうだろう。

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