糖尿病内科

妊娠糖尿病

18/04/2010

妊娠糖尿病

gdm

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妊娠糖尿病の定義

  • 糖尿病が無かった人が妊娠を契機に糖尿病を発症した場合。
  • 以前から糖尿病があったものの気づいておらず、妊娠を契機に糖尿病を発見された場合。

上記を「妊娠糖尿病」と呼んでいます。また、糖尿病の患者さんが妊娠した場合を「糖尿病合併妊娠」と呼びます。

妊娠中は胎盤でインスリンの働きを抑えるホルモンが産生されるためにインスリンの効き目が落ちる「インスリン抵抗性」をきたします。そのため高血糖になりやすくなりますが、高い血糖は妊婦自身のみならず胎児にも悪影響を及ぼします。そのため、妊婦並びに妊娠を希望される糖尿病患者さんのの血糖管理目標は厳しくなっています。

妊娠糖尿病の診断基準は以下のようになっています。

  • 空腹時血糖値 100mg/dl以上
  • ブドウ糖負荷後1時間血糖値 180mg/dl以上
  • ブドウ糖負荷後2時間血糖値 150mg/dl以上

上記の3つのうち2つ以上に該当すると妊娠糖尿病と診断されます。

実は最近、妊娠糖尿病の定義と診断基準が改訂される見通しとなりました。先に述べた通り、従来の「妊娠糖尿病」は、もともと糖尿病であったが、妊娠に伴って初めて発見された例も含めることになっていましたが、今度の改定によって「明らかな糖尿病」は妊娠糖尿病から除外されることになります。新たな診断基準では空腹時血糖値のカットオフ値がよ り厳しくなっており、妊娠中に生じた軽度の耐糖能障害をより発見しやすくなるメリットがありそうです。

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