糖尿病内科

遅発性1型糖尿病と高齢は自己免疫疾患の合併リスクを予測する

05/06/2013

遅発性1型糖尿病と高齢は自己免疫疾患の合併リスクを予測する

1型糖尿病

1型糖尿病

Late-Onset T1DM and Older Age Predict Risk of Additional Autoimmune Disease

Diabetes Care 2019 Jan; 42(1): 32-38.

目的

1型糖尿病は他の自己免疫疾患と関連しており、それは健康に重大な影響を及ぼす可能性がある。1型糖尿病における自己免疫疾患の疫学は、1型糖尿病の成人では明確に定義されていない。この横断的コホート研究で我々は広い年齢層にわたり1型糖尿病を有する成人における発生年齢と自己免疫疾患の有病率を特徴付けることを目指した。

方法

2011年から2018年の間にワシントン大学糖尿病センターを受診した合計1,212人の成人に対して年齢、性別、人種、および疾患発症データの収集についてインフォームド・コンセントを提供した。1型糖尿病の発症時の年齢に基づいてペアアソシエーション分析を行った。多変量ロジスティック回帰を使用して、追加の自己免疫疾患の有病率に対する性別、人種、1型糖尿病発症年齢、およびT1DM期間の独立した影響を評価した。

結果

1型糖尿病発症の平均±SD年齢は21.2±14.4歳であった。自己免疫疾患の発生率と罹患率は年齢とともに増加した。女性であることは自己免疫疾患リスクを強く予測した。最も頻度の高かった1型糖尿病関連自己免疫疾患は、甲状腺疾患、膠原血管疾患、および悪性貧血であった。1型糖尿病発症年齢および1型糖尿病罹病期間期間は自己免疫疾患リスクを予測した。30歳以降に遅発性1型糖尿病を有する患者は、より若い1型糖尿病発症を有する患者と比較して、自己免疫疾患を続けて発症する危険性が高かった。

結論

1型糖尿病患者における自己免疫疾患の有病率は、年齢が高い場合、女性の場合ともに増加する。遅発性の1型糖尿病の発症は、追加の自己免疫疾患を発症するための独立した重大な危険因子である。30歳以上の年齢で1型糖尿病と診断された患者、特に女性患者は他の自己免疫疾患について注意してみていく必要がある。

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