糖尿病内科

グルコサミンを飲んでも変形性関節症に効果は無い

30/11/2015

膝関節症および股関節症に対する経口グルコサミンの有効性のサブグループ分析:OA臨床試験バンクの体系的レビューおよび個々の患者データメタ分析

グルコサミン
Subgroup analyses of the effectiveness of oral glucosamine for knee and hip osteoarthritis: a systematic review and individual patient data meta-analysis from the OA trial bank
Jos Runhaar et.al Ann Rheum Dis. 2017

目的

個々の患者データを用いて、ベースラインの疼痛重症度、体格指数(BMI)、性別、構造異常および炎症の有無に基づいて、股関節または膝関節症(OA)を有する人々のサブグループにおける経口グルコサミンの有効性を評価すること。

方法

文献および臨床試験記録を系統的に検索した後、臨床的または放射線学的に規定された股関節または膝OA患者の口腔グルコサミン物質の影響を評価するすべての無作為化比較試験(RCT)に連絡した。最低限、ベースライン時の疼痛、年齢、性別、BMI、結果の尺度としての痛みを評価する必要があった。

結果

対象となる21の研究のうち、6名(n = 1663)が試験データをOA試行銀行と共有した。グルコサミンをプラセボと比較した5つの試験(すべて産業界とは無関係、n = 1625)は、プラセボ対照RCTの全参加者の55%を占めた。グルコサミンは、短期間(3ヶ月)および長期間(24ヶ月間)のフォローアップにおいて、疼痛または機能のプラセボより優れていなかった。グルコサミンは、あらかじめ定義されたサブグループの中でプラセボより優れていなかった。膝OAの層別化およびグルコサミンのタイプはこれらの結果を変えなかった。

結論

数年間提案され議論されているが、OAのためのグルコサミンの研究、特に産業界主催のオープン・トライアル・データは広く公開されていない。現在のところ、膝や股関節の変形性関節症にグルコサミンが役立つという質の高いエビデンスはなく、グルコサミンの使用が支持されるような変形性関節症のサブグループも見つかっていない。

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