DPP-4

選択的DPP-4阻害薬シタグリプチン グラクティブ錠(小野薬品)/ジャヌビア錠(万有製薬)

投稿日:01/03/2009 更新日:

シタグリプチン

januvia

januvia

インクレチン(GIP/GLP-1)関係のDPP-4 阻害剤であるシタグリプチンが10月16日に製造承認を取得した。シタグリプチンを万有(ジャヌビア)と小野(グラクティブ)が別の名で併売する。

これまでとは全く異なる機序で血糖を低下させる薬剤である。低血糖を起こしにくいことが特長である「選択性DPP-4阻害薬」とは何だろう。

いつもお世話になっている、旭川の薬剤師道場(ブログ)さんに、興味深い記事が掲載されている。Dipeptidyl Peptidase (DPP) にはDPP-4以外にもDPP-8やDPP-9などが存在するそうで、これらを阻害することで皮膚や腎臓の障害が起こることが分かっているとのこと。ジャヌビアはDPP-4阻害の選択性がDPP-8やDPP-9の4000-8300倍以上という。当然DPP-4の選択性が高いほうが血糖改善作用は期待できるし、他臓器に対する副作用も少ないと思われる。

適応は2型糖尿病。ただし、下記のいずれかの治療で十分な効果が得られない場合に限る
(1) 食事療法・運動療法のみ
(2) 食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤を使用
(3) 食事療法・運動療法に加えてチアゾリジン系薬剤を使用
(4) 食事療法・運動療法に加えてビグアナイド系薬剤を使用

用法用量は
通常、成人にはシタグリプチンとして50mgを1日1回経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら、100mg・1日1回まで増量することができる。

このようになっており、現実的には2番目3番目にアドオンする薬剤という位置付けだろうか。万有・小野の両社のMRさんに伺ったところ50mgが中心用量となる模様である。

臨床効果については、次のような記載がある(万有の資料より抜粋)。

  1. ジャヌビア50mgは、1日1回経口投与によりHbA1cを1.0%低下させた(対 プラセボ)。
  2. 投与12週後のHbA1c値を測定したところ、ジャヌビア群で-0.7%、ボグリボース群で-0.3%の低下が認められ、ジャヌビア群はボグリボース群と比較し、有意な低下を示した(p≦0.01,ANCOVA)
  3. グリメピリド、ピオグリタゾン、メトホルミンにジャヌビアを追加投与した試験において、HbA1c値改善効果を検討したところ、プラセボ群と比較して0.8%(p<0.001),0.8%(p<0.001),0.7%(p<0.001)のhba1c値の低下が認められた。

アマリール、アクトス、メルビン等と併用するとHbA1cで-0.7~0.8%の上乗せ効果があるようだ。発売後1年間は14日処方の縛りがあるが、大変期待できる新薬である。 (おまけ)シタグリプチンの商品名について。 本家本元のメルク(万有)はJanuvia(ジャヌビア)。 名前の由来については薬作り職人のブログさんの記事に詳しいのでご参照願いたい。 小野薬品は GLACTIV(グラクティブ)。 GLP-1 + ACTIVITY からの造語(説明会で聞きました)。

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