直接的レニン阻害剤 ラジレス を使ってみた
直接的レニン阻害剤ラジレス。処方が可能になったので使ってみた。
※2019年追記:2010年当時の内容です。現在では禁忌にあたる用法があります。
とはいえ、当初1年間は14日処方の制限がある。私が勤務する病院は2ヶ月処方が基本なので処方できるケースは限られる。週3回透析で通院している患者さんの、血圧コントロール困難例に追加してみることにした。
ちなみに、ラジレスの名称の由来は以下(ノバルティスの資料より)。レニン-アンジオテンシン系 (RAS) を抑制する (less) 。(ラテン語から由来)とある。
症例は72歳男性 糖尿病性腎症で透析導入。血圧のコントロールに難渋している。
ディオバン 160mg 分2
アダラートCR 60mg 分3
カルデナリン 2mg分1
セレクトール 400mg 分2
上記で収縮期血圧が常に180mmHgを切らない状態で前医より引継ぎ。α遮断薬の増量、中枢性の追加・・・他にも選択肢はあるが、ラジレス 150mgを朝1錠追加してみた。2週間が経ったが、SMBPで収縮期血圧は160mmHgに低下しているようだ。
ノバルティスより入手した資料では、重症高血圧で150-300mg/日追加8週間で降圧効果が-20.6±11.97 mmHgとある。ほぼその通りの降圧効果が得られている。
ラジレスとARBの併用は保険的にどうなのかという問題はあるが、n=1ながら降圧困難例には有効なのではないか。現在同じような患者さん2人目に追加したばかり。結果は改めてご報告したい。船橋市の糖尿病患者さんにも有効である。>/p>