メトホルミンは2型糖尿病患者さんに対して第一選択薬である。
The Lancetに掲載された記事。
Liraglutide versus sitagliptin for patients with type 2 diabetes who did not have adequate glycaemic control with metformin: a 26-week, randomised, parallel-group, open-label trial
で興味深い比較をしている。メトホルミン単剤投与でコントロール不良の2型糖尿病を対象として、リラグルチド1.2mg、リラグルチド1.8mg、シタグリプチン100mgの3群にわけて26週間フォローした。リラグルチド1.8mg群においてHbA1c は1.50%低下し効果は最大であったが、同時に嘔気の副作用も一番多かった。リラグルチドの嘔気は1.2mg群で21%、1.8mg群で27%。シタグリプチン群の5%に比べて多い印象を受ける。一方、リラグルチド群はシタグリプチン群と比べて有意差を持って体重減少作用を示した。軽度低血糖のリスクは両群同じく5%。リラグルチドのほうが血糖を確実に下げてくれる半面、嘔気の多さがやや気になる印象を持った。もっとも、海外においてはメトホルミンは1500mg程度は使うのが普通で、船橋市を含む日本で通常に使用されるメトホルミンよりも量が多くなっている。
インクレチン全盛の時代だが、メトホルミンはまだまだ重要だ。
船橋市以外の日本においてもそうだが、高齢者に対しても慎重に使用するのであれば問題ないのである。注意深く使用するならば、非常に重要な存在がメトホルミンといえる。