メトホルミン

適度な運動中のメトホルミンのグルコース恒常性への影響

投稿日:22/04/2015 更新日:

適度な運動中のメトホルミンのグルコース恒常性への影響

メトホルミン

メトホルミン

The Effect of Metformin on Glucose Homeostasis During Moderate Exercise

Diabetes Care 2015;38:293-301

運動と体重減少は船橋市の2型糖尿病の予防と治療に有効だ。もちろん、メトホルミンと運動療法は2型糖尿病において併用が可能だ。体重減少の効果は別にして、運動療法は骨格筋におけるインスリンによるブドウ糖の取り込みを促進する。

2型糖尿病では肝臓の糖新生の制御が変化している。安静時における糖新生の増加が知られているが、運動時の知見は一貫性を欠くものであった。

メトホルミンは安静時の糖新生を阻害することが知られているが、メトホルミン治療を受けている人で糖新生は運動中に変化しないことが示された。いっぽう、メトホルミン治療中の患者では運動中の代謝クリアランスがやや改善することがわかった。このことはメトホルミンが末梢においてブドウ糖の取り込みを改善することを示唆している。メトホルミンが肝臓のインスリン感受性を高めることを示唆した。さらに、筋収縮によるブドウ糖クリアランスが2型糖尿病患者において阻害されていることを本論文は示している。

目的

我々は適度な運動中のブドウ糖動態におけるメトホルミンの役割について研究を行った。

方法

最大酸素摂取量の約60%の運動を45分間実施して、前・中・後のブドウ糖の動態をアイソトープトレーサを用いて計測した。対象はメトホルミン使用中の2型糖尿病患者(DM+Met)、メトホルミンを使用していない2型糖尿病患者、そして健常者。BMIと年齢で補正を行っている。

結果

健常者では運動中の血糖値は変化がみられなかったが2型糖尿病では血糖低下がみられた。メトホルミン使用中の2型糖尿病患者では有意な変化はみられなかった。ホルモンと代謝産物を検討して差が認められたのは2型糖尿病で運動による乳酸増加、2型糖尿病でグルカン増加であった。遊離脂肪酸はメトホルミン使用中の2型糖尿病患者で2型糖尿病よりも低下した。Baseline Glucose Rate of Appearance (Ra)の絶対値は2型糖尿病とメトホルミン使用中の2型糖尿病患者で増加していたが、Baselineと比較してGlucoseのRa増加は2型糖尿病もメトホルミン使用中の2型糖尿病患者も健常者ほどではなかった。Baselineと比較してGlucoseの減少率は2型糖尿病やメトホルミン使用中の2型糖尿病患者より健常者のほうが大きかった。メトホルミン使用者のほうがやや増えていた。ブドウ糖の代謝クリアランス率はBaselineと比較して運動中は2型糖尿病と健常者で同様だが、メトホルミン使用者は2型糖尿病よりも優れていた。

結論

メトホルミンは運動中のブドウ糖恒常性に良い影響を及ぼす。

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