武田のGPR40作動薬 TAK-875
武田薬品工業が、オーファン受容体GPR40を介した新しい機序の糖尿病薬の開発を進めている。 GPR40 は膵臓β 細胞で特異的に高発現しているが、リガンドは遊離脂肪酸であることが明らかとなった。機能解析の結果、遊離脂肪酸はβ 細胞のGPR40 を介してβ 細胞からのグルコース応答性インスリン分泌を促進させることが明らかにされている。GPR40 作用薬は,糖尿病に対する新しい作用機序を有する薬物の創出につながるものと期待されている。
TAK-875開発中止。
Fasiglifam(TAK-875)の投与によりもたらされる患者さんの利益が、潜在するリスクを上回ることはないという結論に達した。Fasiglifamは、グルコース濃度に依存してインスリン分泌を促進する新しい機序のGPR40作動薬であり、同クラスの開発では武田薬品が先行して第3相試験を開始していた。前相の試験結果でHbA1cを0.75~1.01低下させたことから、ブロックバスター薬としてアクトス特許切れに伴う収益の落ち込みを埋める薬剤として期待されていたが、肝臓における安全性の懸念から開発中止をすると武田薬品工業が発表した。