肥満

neudesin ニューデシン を阻害することで抗肥満薬開発につながる可能性あり

09/05/2015

ニューデシン を阻害することで抗肥満薬開発につながる可能性あり

メタボリックシンドローム

メタボリックシンドローム

Deletion of the Neurotrophic Factor neudesin Prevents Diet-induced Obesity by Increased Sympathetic Activity

Scientific Reports 5, Article number: 10049

neudesin ニューデシンが注目されています。白色脂肪組織由来する分泌性因子であるレプチンが肥満の発症に関わることが解明されてから、肥満の発症に関わる分泌性因子が抗肥満薬開発のターゲットとして注目されるようになってきました。

分泌性因子は細胞間や組織間の情報伝達に重要な役割を果たしています。生物のhomeostasisに重要な存在です。

京大の伊藤信行先生のグループがPublishした論文が注目を集めています。
neudesin ノックアウトマウスを作ってニューデシンの働きを解明しました。
neudesinノックアウトマウスに4ヶ月間高脂肪食を与えても太りにくく、同じ餌を食べた野生型マウスに比べて体重が2割少なかった。インスリン抵抗性の増大もしにくく、脂肪肝にもなりにくかった。野生型マウスに比べエネルギーの消費が亢進していた。 野生型マウスに比べて交感神経系が活性化していた。 ニューデシンノックアウトマウスの脂肪組織ではエネルギー消費が亢進していた。 これらのことから、neudesinは交感神経活性を制御することで食餌誘導性肥満の発症に大きな影響を与える。と結論づけています。ニューデシンを阻害することで交感神経が活性化し、エネルギー消費が促進され、体重減少がもたらされる可能性があります。ニューデシンを標的にした抗肥満薬開が期待されます。ニューデシン阻害薬誕生が楽しみです。

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