肥満

スイスでは、肥満によって保険料が高くなる?

17/03/2010

スイスでは、やせていれば保険料が安くなる?

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スイスでは、国民にBMI検査(任意)や体力検査を受けてもらい、健康であると判定されれば保険料が安くなる制度が国会で提案されて議論を呼んでいるようだ。肥満であっても全く何の異常も無い人がいるのは間違いなく、賛否両論があるだろう。ただ、全体としてみれば肥満者のほうが生活習慣病になる可能性は高く医療費がかかる母集団であることは確かなので、面白い発想である。

わが国の特定健診も似たような考え方を持っているが、被保険者(健診を受ける人)ではなく保険者(企業や自治体)にペナルティが課せられるようになっている点が何とも日本的である。私は特定健診で医療機関への受診を指示された方を診る機会が多いが、診察室に入るなり「会社がうるさいからしょうがなく来たけど、面倒臭いなあ、治療なんか受ける気無いよ」というオーラが満ち満ちている人が多いので、そういう方たちに生活習慣病の怖さ、治療の重要性を説いて納得していただくのに結構骨が折れる。「生活習慣病を放置している人を減らす」ためには一定の成果をあげていると思うが、「会社がうるさいから」というのではなく、自分の問題として自発的に医療機関を受診していただけるようなシステムが欲しいと思う。そういう意味では、このスイスの提案は自分で何とかしようという意識をより高めるので良いやり方ではないかと思う。船橋市も特定健康診査を行うからには、市民の健康を守りぬく姿勢を明確にして欲しい。船橋市から糖尿病患者を減らすために、このような試みが求められているのである。

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