Semaglutide and Cardiovascular Outcomes in Patients with Type 2 Diabetes NEJM
CV高リスク2型DM例のCV死亡・MI・脳卒中が有意減少 [6.6% vs 8.9%]。網膜合併症は3.0% vs 1.8%の有意増加
方法
標準治療を受けている2型糖尿病3297名を週一回GLP-1のセマグルチド0.5mg,1mg,プラセボに無作為割付。一次複合転帰は最初の心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中とした。本研究ではセマグルチドはこの点においてプラセボに対して非劣性だろうと仮説を立てた。
結果
ベースラインで2735名(83%)の患者がCVD,CKDのいずれかもしくは両者を併発していた。一次アウトカムはセマグルチド群1648名中108名(6.6%)、プラセボ群1649名中146名(8.9%)・有意差あり。非致死性心筋梗塞 2.9% vs 3.9% 非致死性脳卒中 1.6% vs 2.7% 心血管死は両群で似通っていた。腎症はセマグルチド群で改善も、網膜症は有意に増えた。
結論
心血管リスクの高い2型糖尿病患者において、心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中の発症がセマグルチド群においてプラセボ群より有意に少なかった。
心血管死は2型糖尿病患者の主要な死因になっている。最近EMPA-REG OUTCOME,LEADER試験で心血管リスクの高い2型糖尿病患者においてSGLT2阻害薬,GLP-1受容体作動薬による心血管カム改善が示された。SUSTAIN-6は2型糖尿病患者の心血管安全性について、セマグルチドのプラセボに対する劣性を示すようにデザインされている。20か国230施設におけるランダム化二重盲検パラレル化試験。セマグルチド0.5mg,1mg,各々のプラセボに1:1:1:1に割り付け。109週フォロー (104週治療期間、5週フォローアップ期間)ノボノルディスクのスポンサーシップ。
患者
HbA1c 7%以上の2型糖尿病患者。投薬なしか2種以上の経口糖尿病薬投与を受けていなかった者。基礎インスリン、プレミックスインスリンの使用は問わない。
選択基準
50歳以上で、心血管病が確立していること。心血管、脳血管、末梢血管障害など。NYHA2度か3度の心不全、ステージ3以上のCKD。
除外基準
スクリーニング30日以内にDPP-4阻害薬もしくはGLP-1RA、(基礎インスリン、プレミックスインスリン以外の)インスリンでの治療、ランダム化90日以前の急性冠症候群、頸動脈、末梢動脈も含む。慢性的に透析を受けていること。
オゼンピックの名前で発売予定。