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グラルギン(商品名:ランタス)と発ガンリスク

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グラルギン(商品名:ランタス)と発ガンリスク

ランタス注ソロスター

ランタス注ソロスター

先日、持効性インスリンのグラルギン(商品名:ランタス)と発ガンリスクとの関連を示唆する論文が発表され、議論を呼んできた。結局、発ガンとの関連があるという報告と関連はないという報告の両者が存在することから「この論争に対する結論は出せない」ということに落ち着いた。

日本糖尿病学会のこの件に関する声明

インスリングラルギン(商品名:ランタス®)に関する患者さんへのお知らせ
平成21年7月1日

6月26日、ヨーロッパ糖尿病学会(EASD)は、サノフィ-アベンティス社が販売しているインスリン製剤ランタスと発癌との関連についての一連の論文が学会誌Diabetologiaに掲載されることになり、そのうち癌の頻度が高くなるという報告とそうではないという報告があり、結論には達していないと発表しました。まず現在、インスリンを使用している患者さんは、ご自身の判断でインスリンの注射量を変更したり使用をやめたりしないでください。また、現在のご自身のインスリン治療に不安を感じていらっしゃる方は、ぜひ主治医にご相談ください。今後、日本糖尿病学会では本件に関して引き続き情報収集を行っていくこととし、厚生労働省や日本糖尿病協会とも連携しながら、必要な情報を提供していきたいと思います。

発売元であるサノフィ・アベンティスのMRさんが何度も事情を説明に来て下さったが、今のところ当院では今まで通り処方を続けている。1型糖尿病患者の多い当院でのランタスのシェアは大きい。ランタスはインスリン製剤としてのシェアでダントツ世界1なのだが、2008年11月にはわが国でもトップに躍り出た模様だ。これは(過去のものに比べてとても使いやすくなった)ランタス注ソロスターが発売されたことが大きく寄与している。in vitroの検討では、グラルギンのIGF-1に対する結合能はヒトインスリンの約6倍、細胞分裂促進作用が約8倍あることが知られており、このことが発ガンリスクをもたらすという意見もあるが、このことは必ずしもヒトの体内でガンを発生させることを意味しない。インスリンアナログ製剤の安全性の確認にはさらに長期にわたる検討が必要と考えられる。船橋市の糖尿病治療に使われているのだから当然だ。

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