GLP-1

デュラグルチド対眠前グラルギン:AWARD-4試験

投稿日:26/07/2015 更新日:

デュラグルチド対眠前グラルギン:AWARD-4試験

Once-weekly dulaglutide versus bedtime insulin glargine, both in combination with prandial insulin lispro, in patients with type 2 diabetes (AWARD-4): a randomised, open-label, phase 3, non-inferiority study
Lancet 2015;385:2057-66

Lawrence Blonde, MD, Johan Jendle, MD, Prof Jorge Gross, MD, Vincent Woo, MD, Honghua Jiang, PhD, Jessie L Fahrbach, MD, Dr Zvonko Milicevic, MD

Lancetに掲載されたデュラグルチドの論文。

リスプロを使ってコントロール不十分な患者に、デュラグルチド(トルリシティ)1.5mg, 0.75mg の2doseを併用した群とグラルギンを併用した群を比較した論文である。

デュラグルチド併用のほうがよいとの結論になっている。

本文は全訳しないが、1.5mgを使ったら0.75mgの2倍改善するわけではない。これはDPP-4iやSGLT2iでも経験することだ。この論文を読んだら、日本では0.75mgしか使えなくて歯がゆいと思っていた気持ちが幾分和らいだ。ビクトーザと同じく、海外用量の半分では歯がたたない症例はあるにはあるだろう。大柄な男性、BMI40以上など。でも、大方の日本人の2型糖尿病には0.75mgで事足りるのではないかと思わせてくれた。やはり、適応症が2型糖尿病であらゆるインスリンと自由に組み合わせられることが大きい。ビクトーザと同じく、強化インスリン療法と組み合わせるのが良いだろう。追加インスリンが減らせるだろう。

Fig.2F を見ると、デュラグルチド群も1年以上経つと体重がリバウンドしてくる。

これは、併用したリスプロの量が多いからということだ。ビクトーザ、リキスミアでも言えるが、併用したインスリン量が多いとGLP-1RAの体重減少作用が負け、体重が増加してしまう。1.5mgならインスリン併用でもリバウンドしないのでは・・・という期待もあったが、そうではないようだ。インスリン増量に頼らずSGLT2iなどの併用で太らない方向に持っていくことが求められることを確信した。

肥満した2型糖尿病患者で、インスリンを多く打っている患者にはこのデュラグルチドの上乗せが良い選択肢になるだろう。2型糖尿病治療に新たな選択肢を与えるのがトルリシティである。選択肢は多ければ多いほど良い。

デュラグルチドのLancet論文
Lancet 2015;385:2057-66

要約

保守的なインスリン療法で目標達成できていない2型糖尿病患者には強化インスリン療法が推奨されている。我々は、リスプロと組み合わされるべきとされる長時間作用型GLP-1 RAであるデュラグルチドの効果と安全性をグラルギンと比較した。

方法

15カ国105施設での52週間のオープンラベル、ランダム化されたP3試験。18歳以上の保守的なインスリン治療でコントロール不十分な2型糖尿病患者がランダムに割り付けられた。デュラグルチド1.5mg,0.75mg及びグラルギン 1:1:1。ランダム化は国籍とメトホルミンの使用で階層化された。主要評価項目はベースラインから26週までのHbA1cの変化。

結果

2010年12月9日から2012年9月21日までに、884名の患者をデュラグルチド1.5mg(n=295),0.75mg (n=293)及びグラルギン(n=296)に割り付けた。26週のHbA1c変化はデュラグルチド1.5mg群(-1.64%)と0.75mg群(-1.59%)でグラルギン群(-1.41%)よりも優れていた。平均で各々-0.22%,-0.17%優れていた。(中略)最も多い有害事象は嘔気、下痢、嘔吐であった。

結論

リスプロとデュラグルチドの併用はグラルギンとの併用よりも血糖コントロールが良く、保守的なインスリン治療を行けている患者に対して新たな治療の選択肢を提案するものである。

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