GLP-1

膵β細胞の疲弊から、インスリン依存状態になる。

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膵β細胞の疲弊から、インスリン依存状態になる。

糖尿病

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2型糖尿病患者において、罹病期間が長くなるにつれ膵β細胞が疲弊し、インスリン依存状態になる者が増えることが知られている1)。インスリン療法は高血糖を改善するために有効な方法である一方で、低血糖や体重増といった好ましくない副作用もある。

Lower insulin production has also been associated with a longer duration of diabetes.

日本の2型糖尿病患者の平均BMIの年次推移は増加傾向にある。その結果、肥満2型糖尿病患者に対するインスリン使用量が増え、インスリン抵抗性の高い患者を増やしている。このような症例のインスリン使用量を減量しうる方法があれば良いのだが。

過食肥満の2型糖尿病患者ではGLP-1受容体作動薬の食欲抑制作用により、過食が抑えられ、減量でき、インスリン需要が減り、過食しにくくなる好循環が生まれることが期待できる。

インスリンとGLP-1受容体作動薬の併用はインスリン使用量を減らし、体重を減らすと報告されているが、強化インスリン療法を受けている2型糖尿病患者にGLP-1受容体作動薬を併用した報告はまだ少ない。

研究は、強化インスリン療法を受けている2型糖尿病患者36名[男性14名,女性22名,平均年齢56.2歳,平均HbA1c8.4%,平均BMI 32.7Kg/m2,平均総インスリン単位数91.7単位]にリラグルチドまたはデュラグルチドを追加し、追加前後のHbA1c,BMI,体重あたりのインスリン投与量を比較した。リラグルチドは0.3mg/日より開始、0.9mgまで漸増した。デュラグルチドは0.75mgを週一回投与した。開始時から12週間毎日、朝食前、夕食後の血糖を測定した。
また,合併症やCペプチドインデックス(CPI)別のHbA1c変化量の比較も行い,HbA1c変化量に影響する因子についても検討した.

これまで、インスリン依存/非依存を判別する指標として一般に尿中CPR(U-CPR)、グルカゴン負荷時のΔCPRなどの指標が用いられてきた。しかし、U-CPRは蓄尿が必要である上、変動が大きい。また、グルカゴン負荷時ΔCPRは測定が煩雑になってしまう。

近年になってCPRはHOMA-βと並んで、インスリン分泌低下の指標としても注目されてきている。ところがCPRは、腎機能が低下している場合には見かけ上高値に出ることがあり、鵜呑みにできない。また症例によっては、グルカゴン負荷試験などによる判定を要する場合がある。
そこで注目されているのがCPIである。

CPI=血中CPR÷血糖値×100 (いずれの早朝空腹時に測定)
 CPIが1.2以上の場合は内因性インスリン分泌が十分であるため食事・経口薬治療で十分治療できると考えられる。0.8未満の場合は内因性インスリン分泌が低下していることを示唆する(=インスリン依存状態)。インスリン治療が望ましいと報告されている。

1) Kahn SE.Clinical review 135: the importance of beta-cell failure in the development and progress of type 2 diabetes. J Clin Endcrinol Metab 2001; 86:4047-58.

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