インスリン

日本国内のインスリン市場は頭打ち

11/09/2008

日本国内のインスリン市場は頭打ち

イーライリリーのグラルギンBS

イーライリリーのグラルギンBS

先日、インスリンメーカーであるノボノルディスクの担当者とお話する機会があった。このところ日本国内でのインスリン市場は頭打ちであるという。彼らの分析では、「チアゾリジン誘導体(武田の「アクトス」しか国内にはない)の処方が増えておりインスリン導入になるケースが減っているからではないか」としている。

なんで彼らが危機感を持っているかというと、1日1回の注射で住む持効型インスリンの発売で売り上げ増加を当て込んでいたからである。糖尿病患者さんにとってインスリンはできれば避けたいものである。1日の注射回数が多いほどその傾向は顕著で、4回打ちは結構大変だ。ほぼ1日効く持効型の登場は、今まで内服でコントロール困難であった2型糖尿病患者のコントロールを改善させる有力な薬となるはずである。この分野は今までサノフィ・アベンティスの「ランタス」の独壇場であった。そこへノボが「レベミル」で参入してきたわけである。熱い戦いが続いている。

m3.comのアンケートで毎週配信される、「今週のインスリン処方について」のアンケートは興味深い。今週はランタスを新規に何名、レベミルを新規に何名出しましたか?それはどの薬からの切り替えですか?今週のランタス処方はのべ何名?レベミルはのべ何名?と毎週聞いてくる。アンケートの主はサノフィ・アベンティスなのか、ノボノルディスクなのかはっきりしないが、相当気合が入っていることは間違いない。

両社の期待とは裏腹に、新規患者の開拓は進んでいないようである。私個人に限れば、2型糖尿病でSU+BG+TZDでもなおHbA1c8%台の典型的SU剤2次無効例には進んで持効型を導入している。「1日1回でいいから、なんとかお願い!」というのが殺し文句である。内服と併用で血糖はかなり改善するし、QOLも落とさず患者にも喜ばれている。もっと広まれば良いのにと思う。

両社には申し訳ないが、今後も逆風だろうと思われる。なぜなら、今後5年以内にDPP-4阻害剤や吸入インスリンの後続品、GLP-1作動薬、SGLT2阻害薬など糖尿病治療薬の大型新薬がいくつも出てきて、現場は大きく変わるだろうから。だからこそ、今導入してもらいたいのかもしれないが。

-インスリン
-

Copyright© 船橋の糖尿病内科 | しもやま内科 | 循環器内科、甲状腺内科 、呼吸器内科 , 2019 All Rights Reserved.