カートリッジ式インスリンはコストパフォーマンスが高い
洗剤やシャンプーと同じで、インスリンも詰め替え式がお得。
使い捨て(プレフィルド)からカートリッジ式(詰め替え式)にするとどのくらいお得?
超速効型インスリンアナログ製剤
薬価は2019年2月現在の薬価
ノボラピッド注フレックスタッチ 1,952円→ ノボラピッド注ペンフィル 1,430円 (▲522円)
アピドラ注ソロスター 2,173円→ アピドラ注カート 1,562円 (▲611円)
ヒューマログ注ミリオペン/ミリオペンHD 1,470円→ ヒューマログ注カート1,230円 (▲240円)
持効型インスリンアナログ製剤
インスリングラルギンBS注ミリオペン「リリー」 1,481円→ インスリングラルギンBS注カート「リリー」915円 (▲566円)
トレシーバ注フレックスタッチ 2,502円→ トレシーバ注ペンフィル 1,778円 (▲724円)
ランタスXRはソロスターしかない。2,933円(※450単位入り)
薬剤費負担軽減のためのカートリッジ式
現役時代の1型糖尿病患者さんの負担軽減のため、カートリッジ式インスリンの採用検討を命じられている。
当院はイーライリリーのヒューマペンラグジュラHDを院外採用、ヒューマログ、インスリングラルギンのカートを院外採用している。
患者負担抑制面で、イーライリリーのカートは素晴らしい。
ヒューマペンサビオ:1単位刻み、60単位まで。小さくて軽い。
ヒューマペンラグジュラHD:0.5単位刻み、30単位まで。大きい。
内因性インスリン分泌が枯渇している患者さんの場合、基礎インスリンとして24時間作用のグラルギンでは短く、2回打ちしないと安定しないことがある。その点、トレシーバの作用時間の長さは捨てがたい。安心感がある。トレシーバ注フレックスタッチは高価なので、現役世代の患者さんのためにトレシーバを安価に使っていただきたいというのが今回の話の発端である。
ノボノルディスクファーマが発売しているノボペンエコーには液晶がついていて、最後にいつ打ったか、何単位打ったかを確認することができる。打ち忘れ対策(というより、ノボラピッド打ったのに、忘れてしまって再度打ってしまって低血糖になることを避けられる方が大きい)があるのも良い。0.5単位刻みで調節できるのも1型糖尿病患者さんにはありがたい。0.5単位刻みはヒューマペンラグジュラHDでもできるが。
アピドラは意外に高い。プロファイルもヒューマログと酷似している。ノボラピッドは立ち上がりが遅く作用が長いのでレギュラーインスリンライクである。それはそれで独自のポジションだ。アピドラはヒューマログがあれば要らないだろう。ランタスXRはカートがないのが問題。サノフィのイタンゴを採用することはないだろう。