SGLT2

ヒト近位尿細管細胞におけるSGLT2阻害による腎保護効果の解明

11/03/2014

ヒト近位尿細管細胞におけるSGLT2阻害による腎保護効果の解明

sglt2

sglt2

Unravelling reno-protective effects of SGLT2 inhibition in human proximal tubular cells.

Am J Physiol Renal Physiol. 2018 Dec 12. doi: 10.1152/ajprenal.00431.2018.

大規模な臨床試験は、SGLT2阻害薬が2型糖尿病の腎機能低下の進行を遅らせることを示した。根底にある分子機構はほとんど知られていないので、我々は、2つのSGLT2阻害薬、すなわちエンパグリフロジンおよびカナグリフロジンを利用して、正常血糖状態の2つのヒト近位管状(PT)細胞株における遺伝子発現に対するSGLT2阻害薬の効果を研究した。ゲノムワイドの発現解析は、これら2つのSGLT2阻害薬の間に実質的な差異を明らかにしなかった。マイクロアレイハイブリダイゼーション分析は、TGF-β1によってアップレギュレーションされ、HK-2およびRPTEC / TERT1細胞の2つのSGLT2iのいずれかによってダウンレギュレーションされる94の遺伝子を同定した。細胞外マトリックスの組織化は、経路濃縮分析において最も重要であった。TGF-β1がトロンボスポンジン1(THBS1)(4,3倍)、テネイシンC(TNC)(8)のmRNA発現を誘導したが、この間に関心のある3つの注釈遺伝子の異なる遺伝子発現が、(0,2倍)、TNC(0,5倍)およびPDGF-B(2倍)の基底mRNA発現をダウンレギュレートしたSGLT2阻害薬(4倍)、および血小板由来成長因子サブユニットB(PDGF- 0,6倍)。 TGF-β1の存在下でのSGLT2阻害薬の投与は、TGF-β1誘導THBS1およびTNC mRNA発現、ならびにTGF-β1誘導THBS1、TNCおよびPDGF-BBタンパク質発現の有意な阻害をもたらした。本研究の結論は、SGLT2阻害薬が、2つの独立したヒトPT細胞株における腎線維症および腎臓病の進行の主要メディエーターの基礎およびTGF-β1誘導発現を抑制することである。

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