糖尿病内科

糖尿病研究を中止 武田薬品工業株式会社

24/01/2016

糖尿病研究を中止 武田薬品工業株式会社

武田薬品工業

武田薬品工業株式会社が糖尿病研究から撤退という大変残念なニュースが報じられた。

糖尿病領域はギブアップし、癌・消化器・中枢神経系の3点に注力していく方針だ。一時はピオグリタゾンで年間4,000億円も売りあげていた同社だが、ネシーナは他者のDPP-4iもあり抜きん出ることはできていない。TAK-559TAK-875が相次いでダメになってしまったことも大きい。糖尿病患者さんのためにも、ここで諦めずに糖尿病領域で頑張っていただきたいのだ。

化学合成のものは難しくても、バイオ医薬品ならまだまだ可能性があるのではないかと思う。インスリン、GLP-1RAなど糖尿病関連のバイオ医薬はほとんどが輸入品である。2014年の医薬品の輸入超過は1兆8,610億円(みずほ銀行産業調査部調べ)となっている。抗癌剤やインスリンなどがほとんど輸入品であるためだ。日本の製薬業界の雄として、医薬品の輸入超過を取り戻し、輸出超過にするよう頑張って欲しい。

武田、新薬難しく糖尿病研究を中止 がんなど3分野重点
2016/1/24 2:00日本経済新聞 電子版

武田薬品工業は糖尿病の研究を中止する。臨床試験(治験)に入っていない初期段階の新薬研究プロジェクトが対象になる。糖尿病は治療効果の高い既存薬が浸透し、既存薬を上回る効用の新薬開発が難しくなっている。今後はがん、中枢神経など治療が難しい3分野に経営資源を注ぎ、画期的な新薬開発を目指す。

糖尿病のほか、肥満関連の疾患についても、原則として初期段階の新薬候補物質の研究をとりやめる方針だ。

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