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エンパグリフロジンが腎症の発症・悪化を抑制

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EMPA-REG OUTCOME試験サブ解析がADAで報告

EMPA-REG OUTCOME 腎臓

エンパグリフロジンが細小血管障害を抑えることが示されました。第76回米国糖尿病学会(ADA)「Spotlight on the session」にて発表され、即日論文化されました。EMPA-REG OUTCOME試験のサブ解析。事前に規定していた副次アウトカムは、腎症の新規発症または悪化、および、アルブミン尿の新規発症でした。アルブミン尿の新規発症こそ有意差なしでしたが、素晴らしい結果です。EMPA-REG OUTCOME試験は、心血管イベントハイリスクの2型糖尿病患者対象としたエンパグリフロジンとプラセボの比較、フォローアップ3.1年の試験です。エンパグリフロジン群で、心血管死、心不全による入院、全死亡が有意に少なくなっています。さらに低血糖の頻度が少なく、体重、血圧は低下する。

secondary outcome で、糖尿病性腎症の悪化のハザード比は 0.61、血中クレアチニン値の2倍上昇、Renal replacement therapy のリスク低下は、それぞれ44%、55% となっていました。エンパグリフロジンの腎保護作用では、腎血管への直接作用が重要な役割を果たしていると考えられています。

エンパグリフロジンは、遠位尿細管でナトリウムの再吸収を抑制します。その結果、近位の macula densaでナトリウム供給が増え、輸入細動脈の血流が変化し (afferent modulation)、 hyperfiltration が低下すます。 Renin-Angiotensin-aldosterone system (RAAS) 阻害薬は、輸出細動脈を拡張し、糸球体内圧を低下させ、腎保護作用を示す。EMPA-REGでは、RASS阻害薬と併用でもエンパグリフロジンが腎保護作用を示しました。

一方、糸球体内圧を低下させるにもかかわらずアルブミン尿の頻度を抑制することはできなかった。(マクロアルブミン尿への進行は抑制します。

  • 標準治療に上乗せしたジャディアンスは、プラセボ群に比べ微小血管障害のリスクを38%有意に減少させ、その結果には腎複合イベントの有意な減少が大きく寄与しました。
  • 標準治療に上乗せしたジャディアンスは、プラセボ群に比べ腎複合イベントのリスクを39%有意に減少させました。
  • 標準治療に上乗せしたジャディアンスは、プラセボ群に比べ腎機能の経年的低下を有意に緩やかにしました。
  • eGFRが低下した糖尿病患者におけるジャディアンスの安全性と忍容性は、EMPA-REG OUTCOME試験の対象全体において観察された結果ならびに、これまでに発表されている結果とも一貫していました。
  • 標準治療に上乗せされたジャディアンスは、プラセボ群に比べ、アルブミン尿の新規発症は有意差はありませんでした。

※腎複合イベント

①顕性アルブミン尿(マクロアルブミン尿)への進展

②血清クレアチニン値の倍増(eGFR45ml以下に伴う)

③持続的腎代替療法の開始

④腎疾患による死亡

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