糖尿病内科

経口血糖降下剤の分類

06/06/2010

経口血糖降下剤

「経口血糖降下剤」とは、主に2型糖尿病の治療に使われる薬剤です。「経口」というのは「口を経て作用する」という意味で、即ち飲み薬という意味です。その作用機序から、次のグループに大別されます。

インスリン分泌促進薬

膵臓のβ細胞を刺激して、インスリンを分泌させる薬です。

SU剤(スルホニルウレア)

DPP-4阻害薬(インスリン分泌作用そのものは弱く、他の作用に依存する面が大きいので異論もあると思いますが、一応。)

速効型インスリン分泌薬

があります。

インスリン抵抗性改善薬

インスリン抵抗性を改善し、体内でのインスリンの効き目を良くします。

ビグアナイド

チアゾリジン誘導体

があります。

食後高血糖改善薬

小腸で「食物中の糖質をブドウ糖に分解するのを抑制する」薬です。結果的に小腸からのブドウ糖の吸収が遅延するので、食後の急激な血糖上昇が抑制されます。

α-グルコシダーゼ阻害薬

があります。

SGLT2阻害薬(新設)

記事改訂時に新設。SGLT2阻害薬は2010年の投稿時にはなかった経口薬。尿中にグルコースを排泄することによって血糖を下げる。インスリン分泌に依存しない。内臓脂肪を減らしてインスリン抵抗性を改善する。様々な臓器保護作用が解明されつつある新しい薬剤です。今後、(糖尿病ではなくても)心不全に対して処方できたり、1型糖尿病に処方できる唯一の内服薬になるなど、期待されています。

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