1型糖尿病の生活では、「これは誰に相談すればいいのか」と迷う場面があります。このページは、状況別の相談先を一か所にまとめた案内です。このサイトは1型糖尿病に関する一般的な情報を提供するもので、個別の診療・相談はお受けしていません。治療や症状については、かかりつけの医療機関にご相談ください。
1. 緊急時:まず連絡する先
次のような状態は、緊急の対応が必要になることがあります。
- 低血糖で、意識がはっきりしない・呼びかけに反応が弱い・けいれんがある — 無理に口から物を入れず、119番へのご連絡をおすすめします。救急隊が到着するまで、体を横に向けて安全な姿勢を保ちます。
- 強い吐き気・腹痛・深く速い呼吸・口の渇きが続く(ケトアシドーシスが疑われる状態) — 自力での水分摂取が難しい場合も含め、119番へのご連絡をおすすめします。判断に迷う場合も同じです。
- 自分でブドウ糖を飲める低血糖 — ブドウ糖(または糖質)を摂取し、15分ほどで再測定します。改善しない、または繰り返す場合はかかりつけに連絡します。→ 低血糖の症状・対応・予防
2. 緊急ではないが、体調が気になるとき
発熱、嘔吐、下痢などがあるときは、自己判断でインスリンを中止せず、かかりつけの医療機関に連絡してください。水分が取れない、息苦しさがあるといった場合は、連絡のうえ受診が必要になります。→ シックデイルール/ケトアシドーシス(DKA)
3. こころの相談
毎日の管理への疲れ、気分の落ち込み、眠れない日が続く、消えたいと感じる——こうした状態は、我慢する必要のないものです。順番として、まずかかりつけの主治医に伝えてください。必要に応じて、心療内科や精神科など心の不調を専門に扱う医療機関が適しています。
公的な相談窓口もあります。話すだけでよい窓口が多く、治療の話をまとめる必要はありません。受け付け時間や対応方法は変更されることがあるため、次の公的な一覧でご確認ください。
- 厚生労働省「まもろうよ こころ」 — 電話相談・SNS相談の一覧(こころの健康相談統一ダイヤル、いのちの電話、よりそいホットラインなど)
- 日本いのちの電話連盟 — 相談電話の案内
- よりそいホットライン — 生活や心の相談
命に関わる緊急時は、119番へのご連絡をおすすめします。
4. 同じ立場の人と話す
同じ立場の人と話せる場は、治療を続けるうえで役立ちます。参加は義務ではなく、合わなければ離れてもかまいません。
- 公益社団法人 日本糖尿病協会 — 患者会・活動の情報
- 難病情報センター — 難病の相談窓口などの情報
- 都道府県の難病相談支援センター — お住まいの自治体の窓口にお問い合わせください
5. 学校・職場の窓口
- 学校:学校生活管理指導表(日本学校保健会)などを活用し、主治医と学校(養護教諭・担任)が連携します。
- 職場:厚生労働省「治療と仕事の両立支援」。社内では産業医や人事・労務の担当者が相談先になります。
6. 費用や制度の窓口
制度は対象や手続きが定められており、内容が変更されることがあります。個別の判定は各窓口が行うため、住所地の自治体や年金事務所でご確認ください。
- 自立支援医療(厚生労働省) — 医療費の負担軽減の制度
- 高額療養費制度(厚生労働省) — 医療費の自己負担の上限
- 障害のある方(日本年金機構) — 障害年金の案内
7. 診察室でそのまま使える質問文
相談したいことがまとまっていなくてもかまいません。次の言い方から始めれば、話が進みやすくなります。
- 「毎日の管理がつらいと感じています。負担を減らすために、どこから手をつければよいですか」
- 「気分の落ち込みが続いています。ここで相談してよいですか。必要なら、どこにつながればよいですか」
- 「低血糖が不安です。私の生活では、何を備えておけばよいですか」
- 「職場(学校)にどこまで伝えればよいか迷っています。書類や伝え方の相談はできますか」
- 「費用の制度を使えるかどうか知りたいです。相談できる窓口を教えてもらえますか」
よくある質問
低血糖で意識が戻らないとき、家族はどうすればよいですか。
意識がはっきりしないときは、無理に口から物を入れず、119番へのご連絡をおすすめします。ブドウ糖の摂取は、自分で飲み込める状態のときに行います。日頃から、補食やブドウ糖を置く場所、連絡先、かかりつけの連絡先を家族で共有しておくと対応が早くなります。
夜間や休日でも相談できる窓口はありますか。
からだの緊急事態が疑われるときは、119番へのご連絡をおすすめします。相談できる窓口は時間帯によって異なるため、厚生労働省の「まもろうよ こころ」など公的な一覧で、その時点で受け付けている窓口を確認してください。かかりつけの医療機関の連絡先をあらかじめ控えておくことも役立ちます。
「消えたい」と感じています。どこに相談すればよいですか。
まずはかかりつけの主治医にご相談ください。心療内科や精神科、公的な相談窓口も利用できます。つらさを話すだけでも構いません。命に関わる緊急時は、119番へのご連絡をおすすめします。
1型糖尿病の患者会は、どこに問い合わせればよいですか。
公益社団法人日本糖尿病協会、お住まいの都道府県の難病相談支援センター、難病情報センターなどが情報の入口になります。会の運営や活動内容は団体ごとに異なるため、参加前に各団体へ直接お問い合わせください。
医療費や福祉制度はどこに相談すればよいですか。
自立支援医療(厚生労働省)、高額療養費制度(厚生労働省)、障害年金(日本年金機構)などが代表的な制度です。対象や手続きは制度ごとに決められており、変更されることがあります。住所地の自治体窓口や年金事務所でご確認ください。
職場や学校に病気を伝えるとき、相談できる窓口はありますか。
職場では、厚生労働省の「治療と仕事の両立支援」の情報や、産業医・人事労務の担当者が相談先になります。学校では、学校生活管理指導表などの書類を活用しながら、主治医と学校(養護教諭・担任)が連携する形が一般的です。
このサイトの医療機関に、個別の相談はできますか。
このサイトは1型糖尿病に関する一般的な情報を提供するもので、個別の診療・相談はお受けしていません。遠隔地にお住まいの方のセカンドオピニオンにも対応していません。治療や症状については、かかりつけの医療機関にご相談ください。
主な出典・参考
- 厚生労働省「まもろうよ こころ」(相談窓口の一覧)
- 厚生労働省「治療と仕事の両立支援」
- 厚生労働省「自立支援医療」「高額療養費制度」
- 日本年金機構「障害のある方」
- 公益財団法人 日本学校保健会「学校生活管理指導表」
- 公益社団法人 日本糖尿病協会
- 難病情報センター
掲載している窓口・制度は一般的な情報で、内容は変更されることがあります。最終更新日時点の情報です。
関連ページ
- 1型糖尿病の疲れ(バーンアウト) — 毎日の管理がしんどいときの整理
- 1型糖尿病とカミングアウト — 誰に・どこまで伝えるかを決める
- 1型糖尿病の診察で伝えたいこと — 診察の準備と伝え方の整理
- 家族・周囲が低血糖に気づくために — 見分け方と夜間の注意
- 低血糖 — 症状・対応・予防
- シックデイルール — 体調不良時のインスリン調整と受診の目安
- 糖尿病性ケトアシドーシス(DKA) — 緊急時の症状と対応
- 日常生活の工夫 — 旅行・災害・職場など
- よくある質問(総合FAQ)
最終更新:2026年10月12日